「最高の食材を使用」
「無添加だから安全」
「グレインフリーだから猫に負担をかけない」
「ヒューマングレード」
「フレッシュフード」
「人間も食べられる」
こんなキャッチコピーのキャットフードを目にしたとき、あなたはどう思いますか?
「品質が高そう」「猫の体に良さそう」なんて思ったら要注意です。
飼い主さんの購買意欲を上げるために、好ましくない表現をするペットフードメーカーは少なくありません。
何が問題なのか、それぞれ解説します。
「最高の食材を使用」→優良誤認表示のおそれあり
最高であることを証明するには客観的なデータが必要です。そうした根拠を提示していないなら優良誤認表示となります。ペットフードに使用される食材が最高である根拠を示すのは、ほぼ不可能でしょう。
「無添加だから安全」→優良誤認表示のおそれあり
添加物が入っていない=安全にはなりません。無添加でもカビ毒や細菌汚染、腐敗などの発生リスクがあります。なお、ビタミンやミネラルなどを添加しているのに「無添加」とだけ記載するのは不当表示です。
「グレインフリーだから猫に負担をかけない」→誤解を招きやすい表現
猫は真正の肉食動物で、確かに穀物(グレイン)の消化が苦手です。ただし、ペットフードに含まれている穀物は加水・加熱して消化性が高められています。人間は白米をそのまま口にすると十分に消化できませんが、炊飯することで消化しやすくなります。キャットフードに使われる穀物も同様です。なお、猫はフード中35%程度までの炭水化物なら問題なく消化できます。
「ヒューマングレード」→誤解を招きやすい表現
人間の食品は「食品衛生法」、ペットの食品は「ペットフード安全法」による制約があります。ヒューマングレードという表現は「人間基準」という意味になります。となると、食品衛生法、食品表示法に従う必要があります。しかし、現実的にそれは不可能です。にもかかわらず、人間の食品と同等というイメージを抱かせる表現をするのは問題があります。
「フレッシュフード」→誤解を招きやすい表現
フレッシュという言葉は一般的に「新鮮」「できたて」という印象を抱きます。しかしペットフードは原材料を破砕して混ぜ合わせ、加水・加熱します。総合栄養食ならビタミンやミネラルなども添加します。これはバリバリの加工食品です。ペットフード公正取引協議会も「ペットフードの表示に関する公正競争規約」で、製品全体を指した「フレッシュ」「新鮮」「生」またはこれらに類似する表示を不当表示として禁止しています(※)。
※ペットフード公正取引協議会の加盟事業者を対象とする制限ですが、業界の公正な競争を担保する重要な自主ルールとして消費者庁および公正取引委員会が認定しています。
「人間も食べられる」→誤解を招きやすい表現
ペットフードは人間も食べられて当たり前です。人間が食べて健康被害が起きるようなフードは、猫や犬が口にしたら重症になります。
これらは一例であり、ほかにも問題のある表現はあります。魅力的なキャッチコピーを目にしたときは「十分な根拠はあるか」と確かめることで、言葉のイメージに惑わされにくくなります。


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